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  「水辺の賑わい、

    山手の静寂

 ~台北市淡水を歩く~」

          越智 信喜

 

 

 

 

     アーティストステートメント 

 

 台北市・淡水。夕暮れの下町を歩き始めると、屋台の明かりと人々の声が重なり、どこか懐かしい賑わいに包まれた。

水辺には、屋台がずらりと並び、食べ物の香りや湯気が風に混じって漂う。地元の人も観光客も入り交じり、次々と店をのぞき込んでは、美味しさを確かめるように歩いていく。その中には、昔ながらの博打屋台もあって、歓声や笑い声が夜空に弾む。そんな熱気の中で出会った屋台のお母さんは、気さくで温かく、ちょっとした会話だけでも心がほぐれた。

山手に向かう細い坂道を上っていくと、静かな木々の間から街を見下ろすレトロなレストランが姿を見せる。カップルがこっそり訪れるという隠れスポット。そのレストランの広い庭をファインダー越しに、ぐるっと覗いた。

ぶらりと過ごした2時間の街歩きは、淡水ならではの騒めきと、山手の静けさ、水辺の光が絶妙に混ざり合う、小さな旅のようだった。

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